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 10月10日(金)は、午後3時からノーモア・ヒバクシャ訴訟の大阪高裁(第6民部)の第1回期日でした。

 国は、珍しく「意見陳述」したいと主張して、①被爆者援護制度の中で、医療特別手当の給付を受けている被爆者は、「手厚い援護措置」を受けているのだから、「放射線起因性」の判断は、厳しくしなければならない。②「がん」は日本人の死因の第1位といわれており、「わずかな放射線」を浴びたからと言って、「がん」が原爆放射線に「起因」するとは解釈できない。③原告の竹田さんの入市の経過の主張は、信用できない。④判決がとっている放射線被曝の影響の評価は、「科学的」に見て誤っている。⑤2013年(平成25年)12月に改定された「新しい審査の方針」は、「科学的に整合性を保つことができる最大限の範囲まで広げて認定するものである」が、武田さんはその基準にも該当しない。⑥「我が国の第一線の医学や科学の専門家35名」が、原爆症認定についての裁判例の傾向が、国際的に確立された科学的知見と大きく違っているのではないかと「強い違和感」を表明している。このような裁判例がかさなることによって、放射線と病気との関係について、国民に誤解や不安が広がらないか、深く憂慮している。」などと弁論しました。

 国のこのような主張は、①30回以上敗訴したこれまでの判決前に繰り返し主張してきたことの繰り返しであり、「新しい審査の方針」自体が全く被爆者の実態を反映したものとなっていないこと、③「国際的に確立した科学的知見」とか「我が国の第一線の医学や科学の専門家35名」の意見などを口実に、司法に対し行政が恫喝をしようとしていることなど大きな問題がありますが、私たち弁護団は、直ちに反論しました。

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反論の先頭は、藤原精吾弁護団長。①被爆者援護についての国の本来的責任と国は「原爆被爆者援護法」の前文をもう一度読み返すべきである。②今回の控訴は、武田さんの生涯を無念のうちに終わらせたもので、援護法はもちろん人の道にも背くものである。③2009年(平成21年)の8・6合意(被団協と麻生総理)による、「訴訟によらずして被爆者の認定を図る」ために「認定制度を抜本的に改める」という国の誓いはどうなったのか。④その後の認定制度の運用は、司法による国の度重なる敗訴判決を無視しているし、2013年(平成25年)新方針は、司法の判断を無視して、一方的に誤った基準を作ったものにすぎない。⑤国の「科学的知見」論は、「科学的」であるとは言えないし、松谷訴訟最高裁判決をも無視したものである等と厳しく反論しました。

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次鋒は、若手の和田信也弁護士。いわゆる専門家意見書の問題点の分析を担当します。舌鋒鋭く、「国際的に認められた知見」と国が言っている脱毛のしきい値が3グレイであるとの内容は、松谷訴訟最高裁判決ですでに否定されている。国の主張する「専門家」は、これまで、証人として数多く証言したが、裁判所は、その判断を30数回にわたって証拠に基づきいずれも排斥している。意見書にいう「国際的知見」の内容は、「UNSCEAR」報告でも、低線量被曝による心疾患の発生については、原爆被爆者について、判決の結論と同様に積極的に認めており、司法の判断は「国際的知見」に合致しているが、国はこれを意図的にねじ曲げて反対であるかのように主張している。④放射線の「晩発的影響で判っているのが、まだ、5%にしか過ぎない」状況を踏まえ、科学の限界を念頭におきながら、「現在の一般的な科学的知見」に基づいて判断することこそが、司法の役割であると指摘しました。

 国の主張は、多分に「福島第一」原発被害の今後の対応を意識した主張であることは皆さんすぐお分かりいただけると思います。
 「専門家なる人物」の権威を利用して、被爆の実態を無視した立論を繰り返す国の態度は決して許せません。

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まとめの弁論は、愛須勝也弁護士。原告武田さんは1審の勝訴判決の喜びもつかの間、国に控訴され、認定証を受け取ることなく亡くなられています。愛須弁護士は、遺族の気持ちを代弁して「認定受けて長崎に報告の里帰りをする予定が、納骨のために戻ることになった。」酷さを裁判所に訴え、武田さんの無念に応える裁判所の判断をと訴えました。

国は、大阪高裁のこの事件を最重視しているようで、東京で見送った証人を最低1名、場合によっては、さらに1名申請予定だと主張してきました。
裁判所は、「必要性があるかどうか」との態度で、早期結審を匂わせていますが、私たちは油断せず、もし採用されたら、これを機会に徹底的に粉砕する予定です。ある意味、「売られた喧嘩は買おうではないか」の心境です。

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(報告集会でまとめのあいさつをする尾藤廣喜弁護士)
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2014.10.11 Sat l ニュース(原爆症裁判) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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