大阪地裁判決に対して、原爆症認定集団訴訟をたたかった、日本被団協、集団訴訟原告団、同弁護団が、厚生労働大臣宛の声明を出してくれました。


2014年3月20日
 
厚生労働大臣 田村憲久 殿
 
日本原水爆被害者団体協議会
原爆症認定集団訴訟全国原告団
原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会
声明
ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟・大阪地裁判決について,控訴断念を求めるとともに,認定制度の抜本的な改善を求める
 
1 本日,大阪地方裁判所第7民事部(田中健治裁判長)は,ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟に関し, 2012年3月の2人,2013年8月の8人に続き,原告4人全員について厚生労働大臣の却下処分を取り消す全面勝訴判決を言い渡した。
勝訴原告は,1人が狭心症,3人が骨髄異形成症候群を含む悪性腫瘍を申請疾病としている。
そして2人については国の主張を排斥して被爆者の主張に従って入市の事実を認定した。
また勝訴した4人中2人の原告は,2013年12月16日に改定された新しい審査の方針の積極認定に関する被爆距離ないし入市時間の基準に該当しない原告である。つまり今回の判決は厚労省の上記の改定が極めて不十分であることを示したこととなる。
さらに要医療性についても,「悪化の度合いに応じてそれに的確に対処するための積極的な治療行為を要することとなるような場合」であっても認めることができると判示して,経過観察にとどまるから要医療性は認められないとの国の主張を排斥した。
加えて,狭心症についても心筋梗塞と同様の放射線起因性を認めた。その意味は極めて重要である。
 
2 厚労省は,新しい審査の方針を策定し,かつ2009年8月6日に「原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書」を締結したにもかかわらず,みずから策定した「新しい審査の方針」の運用を狭め,原爆症認定行政を後退させた。このような姿勢は2013年12月16日の新しい審査の方針の改定によってもまったく変わることはなかった。
不当に認定申請を却下された被爆者らは,こうした状況を打破するために,本件訴訟をはじめ,7地裁で現在109人が訴訟を起こしている。
今回の判決は,この国の後退する原爆症認定行政を痛烈に批判し,かつ司法と行政の乖離がいまだ埋められていないことを明確に示す内容となっている。
3 原爆症認定集団訴訟の司法判断の流れに沿う今回の大阪地裁判決に対して,厚労省は控訴を断念し,重い病気で苦しんでいる原告に対する早期救済をはかり,原爆被害に対する償いをはかるべきである。
加えて国は,これまでの多くの判決の趣旨に沿った認定基準の再度の改定や認定制度の抜本的な改善を行い,司法判断と行政認定の乖離を直ちに埋める必要がある。そして,国が20万余の被爆者が生きているうちに,原爆被害に対する償いを果たすことこそが,核兵器をなくすという人類の取るべき道を進めることになる。

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2014.03.21 Fri l ニュース(原爆症裁判) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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