長崎の男性 原爆症認定却下で提訴(読売新聞)

原爆症認定を緩和した新基準で申請を却下された長崎市立山の山本寛さん(73)が21日、国を相手取り、却下処分の取り消しを求める訴訟を長崎地裁に提訴した。

 訴状などによると、山本さんは、爆心地から約2・5キロ・メートル離れた長崎市内の自宅付近で被爆。2005年に急性心筋梗塞を患い、08年4月に原爆症認定を申請したが、却下された。今年2月には異議申し立てを行ったが、棄却された。

 山本さんは提訴後、長崎市役所で記者会見を行い、「自分が提訴することで、今後の認定基準の緩和など被爆者支援の拡大につながってほしいと願っている」と話した。また、安倍首相が、被爆者8人の原爆症認定を国に義務付けた大阪地裁判決への控訴断念を決めたことについて、「(8人の中には)自分と同じ心筋梗塞の人もいると聞く。判決の確定はうれしく、光明を感じる」と述べた。
(2013年8月22日 読売新聞)


いよいよ、長崎地裁でも、新規提訴されました。
読売新聞の報道によると、原告の山本さんは、73歳の男性。
爆心地から2.5kmで直爆。申請疾病は、心筋梗塞だそうです。
8月2日の大阪地裁判決でも心筋梗塞を申請疾病とする原告が5人もいましたが、心筋梗塞や甲状腺機能低下症など、加齢によっても発症する病名の原告が多いのが最近の特徴です。
厚生労働省は、「3.5km以内の直爆、100時間以内の入市」被爆者を積極認定の対象としながら、かつ、心筋梗塞、甲状腺機能低下症を積極認定の対象疾病としながら、実際には、これらの疾病は加齢によっても発症するので、「放射線起因性が認められる」ものに限るという留保を付けて、いわば「2重基準」で却下しているのが実情です。だから、2.5kmで被曝しても浴びた放射線は僅かだとして却下しているのです。
しかし、判決では、狭心症を含む心筋梗塞の発症について放射線の影響を認め、これ以上浴びなければ大丈夫という「しきい値」はないとし、加齢や、高血圧、高脂血症、喫煙などの他原因を説く国の主張をことごとく退けたのです。
国は、この大阪地裁判決に対して控訴しませんでした。
8月6日及び8月9日の原爆の日に、安倍首相は、高齢化した被爆者の救済を急ぐと言いました。
とするならば、長崎原告の山本さんの心筋梗塞についても、「間違っていましたので、認定します」とするのが筋じゃないでしょうか。
しかし、国は、現在の審査の方針を改定しようという動きは見せていませんし、「今の基準で十分救済範囲を広げてあげたんだから、文句のある人は裁判やって」という開き直りとしか思えません。
私たちの要求は、国が「8・6合意」の原点に立ち返り、訴訟によらずとも解決できるように、直ちに「認定基準」を改定し、具体的には、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、肝機能障害などに付されている「放射線起因性の認められる」という不当な限定を直ちに取り払うこと、そして、「認定制度」そのものの抜本的改定を図ることです。
そのためにも、私たちは、被爆者のみなさん、支援のみなさんと訴訟を続けていかなければならないと思っています。
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2013.08.22 Thu l ニュース(原爆症裁判) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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