3月25日に広島地裁で被爆者が全面勝訴した3号被爆者の手帳取得に関する裁判について、被告である広島市が控訴しない方針を決めました。原告の方々は、原爆投下から60年以上経ってようやく「被爆者」として認められました。
以前紹介しましたが、3号被爆者とは、「原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」とされ、救護活動などにあたった方のことをいいます。
今回の判決は、3号被爆者の手帳取得に関する裁判ですが、3号被爆者で原爆症と認定された事例も存在します。昭和35年から同48年にかけて合計11名の3号被爆者が原爆症と認定されています。下の表は、原爆症認定訴訟における国側から出された3号被爆者の認定事例の一覧表です。
3号認定事例
当時は、3号被爆者であっても原爆放射線の影響で病気になるというのが一般的な理解だったのです。
ところが、国は昭和48年以降は3号被爆者を原爆症と認定しなくなりました。
国がこのような方針転換をした理由としては、原爆放射線の影響をできるだけ小さく見せたいという考えがあったのではないでしょうか。
現在、原爆症認定裁判において、京都の森さんが唯一の3号被爆者の原告として裁判をたたかっています。
森さんは、長崎の大村海軍病院で看護婦として被爆者の看護活動にあたられました。森さんは、一緒に看護活動にあたった同僚が、次々と癌で亡くなっていくのを目の当たりにして、3号被爆者であっても原爆症と認められるべきだと考えて仲間のために裁判に立ち上がりました。
昨年7月の大阪地裁判決では、残念ながら病名の関係で訴えは認められませんでしたが、裁判所は、森さんが人体に影響を及ぼす程度の原爆放射線を浴びた可能性があると判断して、3号被爆者が原爆症として認定される可能性を否定しませんでした(その意味で画期的な判決でした)。
5月15日の大阪高裁判決で森さんの逆転勝訴を期待します。

いずれにしても、手帳の取得に関しても、原爆症の認定に関しても、国が被爆者を長年にわたって切り捨ててきたことは明らかです。国は被爆者に対して、速やかに謝罪と補償をすべきです。

========(毎日新聞より)
3号被爆者:広島市が控訴せず 認定基準不当、確定へ
 被爆者を救護して自らも被爆した人などを対象とする「3号被爆者」認定を巡る訴訟で、広島市は7日、被爆者健康手帳の交付申請に対する却下処分を違法とした広島地裁判決を受け入れ、控訴しないと原告側に伝えた。「1日に10人以上の被爆者の輸送・救護・看護」などとする、同市の認定基準を不当とした判決が確定する。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)によると、被爆者手帳の交付を巡る訴訟で、国の代理として法定受託事務を担う自治体が控訴しなかったのは初めて。(中略)
 日本被団協は「救護時の内部被ばくなど、いわゆる低線量被ばくを全面的に認めた判決の確定は大きな意味がある。国は3号被爆者には手帳を交付しないのが基本姿勢だ。法定受託事務の訴訟では、被告は主に自治体だが、国の指示に従ってのことだ。今回、広島市が控訴しなかったことは意義がある」と述べた。【矢追健介、井上梢、樋口岳大】
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ありま
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2009.04.07 Tue l ニュース(原爆症裁判) l コメント (0) トラックバック (0) l top

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