結局は、「外部被爆であろうが内部被爆であろうが、浴びた線量が同じならば健康被害も同じ」という原爆症認定訴訟における国の主張と同じではないのかと。「外部被爆も含めた累積線量の考え方」とは、内部被爆も外部被爆も同じ、区別できないということですね。
やはり原発被災者の救済も原爆の場合も同じことになるのではという不安が的中か。

生涯100ミリシーベルト目安に 食品安全委が見解 暫定基準値見直し検討へ(産経)

食品中の放射性物質が健康に与える影響について協議していた食品安全委員会は26日、東京都内で会合を開き、外部被ばくと内部被ばくを合わせた生涯の累積線量について、がんのリスクが高まるとされる100ミリシーベルトを超えないようにするべきだとの見解を取りまとめた。現在の食品の暫定基準値は、外部被ばくや生涯の累積線量は考慮されておらず、厚労省は食安委の答申を受けて見直しに向けた検討を始める方針。

 食安委は被ばくが健康に与える影響を調べた国内外の研究を収集、分析。広島・長崎の被爆者を対象とした研究で、100ミリシーベルトを超えるとがんのリスクが高まることを確認した。また、食品による内部被ばくのみを取り上げた研究はほとんどなく、外部被ばくも含めた累積線量の考え方を採用した。日本で年平均1・5ミリシーベルトとされる自然被ばくや医療被ばくは別とした。

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2011.07.26 Tue l ニュース(一般) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日は8月15日、終戦記念日ですね。

戦争の惨禍でお亡くなりになった全ての方々のご冥福をお祈りします。

いろいろ考えさせられる記事がありましたのでご紹介します。

被爆者の斎藤さん、「氷溶かす政策を」(朝日新聞岩手版:2009年08月15日)

 広島・平和記念公園に立った麻生首相が6日、全国の被爆者らが自らの病気を原爆によるものと認めて医療特別手当を支給するよう求めて起こした「原爆症認定訴訟」で、原告の救済策をとることを表明した。
 花巻市に住む県原爆被害者団体協議会長の斎藤政一さん(85)は、その言葉を複雑な思いで聞いた。
 県被団協の会員は52人。多くが病に伏せ、6日に盛岡市で開いた死没者追悼集会に出席できたのは10人ほど。今も体内にガラス片が埋まり、気圧の変化で強いめまいを感じ立ち上がれなくなる斎藤さんを含め「みんな原爆症と認定されてしかるべき」。だが、訴訟を起こす気力、体力を持つ人は少ない。首相は「係争中の原告を救済する」と言った。「では、訴訟を起こせない人々や我々はどうなるのか」
 64年前の8月6日、陸軍少尉だった斎藤さんは、広島の兵舎で光と衝撃に襲われた。
 爆心地から約1・8キロ。倒壊した木造2階建て兵舎の下敷きとなった斎藤さんは梁(はり)で頭蓋骨(ず・がい・こつ)が割れ、肋骨(ろっこつ)も5本折れた。背中と両腕は熱線に焼かれ、皮膚が垂れ下がった。血まみれの体で生き残った隊員を集め、市民の救援を始めたが、やがて気を失った。
 気付くと、周囲は火に包まれていた。死んだと思われ、ほかの遺体とともに燃やされようとしていたのだ。
 2カ月後には救護所を追い出され、包帯だらけの姿で貨車に乗り、花巻に戻った。すりつぶしたジャガイモを熱傷に塗った。国のためを思って軍を志願し、努力して将校になり、軍務中に被爆した。なのに、国はその責任を取ってはくれなかった。
 今も政府の被爆者援護策の歩みは鈍い。今回、首相が表明した救済策も、限定的なものにとどまった。一方で北朝鮮の核実験などにより、日本の核武装や非核三原則の緩和も語られるようになった。
 日本はかつて「ABCD包囲網」と呼ばれた連合国側の経済制裁を受け、戦争への道を選んだ。あのころ「家族を守るために」と軍を志願した自分が、経済制裁下で「将軍さま万歳」「朝鮮民族独立のため」と叫ぶ北朝鮮の若い軍人たちの姿と重なって仕方がない。「追い込むのは危険。必要なのは、氷のようになった北の人々の心を溶かす太陽のような政策だ」と話す。
 「核を使えば自分たちもひどい目に遭う。それよりも、ともに豊かに生きる道を。どうすればそんなメッセージが世界に届くのか。その戦略を練ることが、日本の政治の役割だと思う」(貫洞欣寛)

2009.08.15 Sat l ニュース(一般) l コメント (0) トラックバック (0) l top
民主党の鳩山さんが8月6日に広島市の平和記念式典に参加されるそうです。
平和の鳩ですもんね。期待しています。
かたや,麻生さんは,「調整中」とのこと。
期待していいんですか。

民主鳩山代表が8・6参列へ(中国新聞7月29日)

 民主党の鳩山由紀夫代表が8月6日の広島市の平和記念式典に参列することが28日、分かった。被爆者との意見交換も予定しているという。

 市市民活動推進課や党広島県連によると、鳩山代表は5日に広島入り。6日は平和記念公園(中区)での式典に参列する。広島県被団協(坪井直理事長)主催の慰霊式にも出席し、坪井理事長たちから原爆症認定の審査基準や在外被爆者の援護施策についての要望を聞く。

 その後、市内で記者会見する方向で日程調整が進んでいる。政権を懸けた衆院選を前に、被爆者援護施策に力を入れる姿勢をアピールする狙いもあるとみられる。

 市によると、麻生太郎首相の式典出席は「調整中」という。


2009.07.29 Wed l ニュース(一般) l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日は、ニュースをいろいろ紹介します。
被爆、子の死、ガン…妻の半世紀、撮り続け映画に(朝日新聞7月2日)
 以前も紹介しました映画「妻の貌」、朝日新聞でも紹介されていました。
《いろんなことを考えないようにして、まっすぐ前を見て。一日も早く元気になりたい。なんでこんなにいつまでも、みんなに迷惑ばかりかけるんかな》


 大阪では、8月に第七藝術劇場(日程詳細は未定)
 京都では、8/6~京都みなみ会館
 神戸では,8月に神戸アートビレッジセンター(日程詳細は未定)
で上映のようです。

二重被爆:「平和の思い伝えたい」 山口さん体験講話 /長崎
 山口さんは、出張先の広島で被爆し、さらに帰郷した長崎で被爆しました。山口さんの体験も映画になっていました。→「二重被爆」。そして「ヒロシマ・ナガサキ 二重被爆」(朝日文庫)が7月7日に出版されるそうです。

「この地上に3度原爆をさく裂させてはならない。生きている限り、平和の思いを若い世代に伝え、バトンタッチしたい」


8月に長崎で平和市長会議 核廃絶で議定書採択を(共同通信7月2日)
 平和市長会議の第7回総会が8月7日から10日に長崎市で開催されます。

 同会議は、2020年までの核廃絶に向けた具体的取り組みを提案する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を昨年4月に策定。総会では、来年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議での議定書採択を目指し、今後の活動方針を協議する。
 秋葉市長は「再検討会議は人類の命運を決すると言っても過言ではない。総会で、しっかりとした活動方針を検討したい」と話した。


「核兵器ない世界を」、福竜丸事件語り継ぐ 焼津(静岡新聞7月1日)
 ヒバクシャは、原爆の被害者だけではありません。第五福竜丸を含む核実験の被害者、チェルノブイリ事故を含む原子力産業の被害者も忘れてはなりません。

原爆の日の田母神講演やめて(中国新聞7/1)

 広島の被爆者7団体は30日、8月6日に広島市中区で講演する田母神俊雄・前航空幕僚長と、主催する日本会議広島(松浦雄一郎会長)に、抗議文を送る方針を決めた。核武装論を唱える田母神氏が「原爆の日」に講演することに反発している。
(中略)県被団協の坪井直理事長は「言論の自由を束縛するわけではない。ただ、核武装を唱える人が8月6日の広島で講演するのは被爆者の心情を逆なでする」と訴え、日程変更などを求める。


 8月6日にやるという神経が分かりません。
 こちらのブログでも辛口批評されています→田母神の「広島殴り込み」と東国原「入閣構想」報道に切れる

以上
2009.07.02 Thu l ニュース(一般) l コメント (0) トラックバック (0) l top
まずは痛快なやりとりを。

水俣病:民主・松野議員、行政を批判--参院決算委 /熊本(毎日新聞6月30日)
 29日の参院決算委員会で、松野信夫議員(民主)が麻生太郎首相を相手に「間違った認定基準で患者を切り捨てている」と国の水俣病行政を批判する一幕があった。
 松野議員は国の水俣病研究を「官僚が御用学者を使って自分たちの都合のいい結論を導くために使っている」「(専門家の報告書の中には)中学生の修学旅行の日記みたいなことしか書いていない」とこき下ろした。
 麻生首相は答弁で「(研究は)国の認定基準や補償の根拠として救済に貢献した」と反論したが、松野議員は「実態は逆だ。国が間違った基準をつくり、患者はばっさばっさと切り捨てられる」と批判。国の「18連敗」が続いている原爆症認定訴訟を引き合いに「切り捨て行政が裁判で負ける。民間企業ならクビだ」と締めくくった。


 「専門家」が被害自体を否定しようとする点。
 官僚が「専門家」にお願いをして勝手な認定基準を作らせて被害者を切り捨てる点。
 そして「専門家」も認定基準も司法によって否定された点。
 原爆症と水俣病で全く同じです。
 なんとワンパターンな。

 与党と民主党の間で政治解決のための法案が議論されているようですが、被害者がきちんと納得できるように、慎重に議論したうえで進めて欲しいところです。

水俣病救済法案 駆け込み決着は禍根残す(西日本新聞社説6月27日:抄録)
 水俣病被害者の多くには「チッソ分社化」は加害企業の救済にしか映るまい。「地域指定解除」は水俣病問題の幕引きとしか思えまい。救済法案をめぐる協議で欠かしてはならない視点である。《中略》
 眼前の「混乱」をとりあえず収束させようとする、その場しのぎの駆け込み救済策では到底、水俣病問題の最終解決にはなり得ない。かえって混乱と亀裂が深まり、禍根を残すことになる。


 水俣病特措法 幕引きの立法はやめよ(毎日新聞社説6月29日)

(下の写真は5月28日に東京高裁判決の祝勝会に駆けつけていただいた松野さん《中央》)
IMG_0032_320.jpg
2009.06.30 Tue l ニュース(一般) l コメント (8) トラックバック (0) l top
被爆者である妻をとり続けた作品が上映されるそうです。
原爆症裁判では、原爆投下当時の苦しみだけでなく、その後の人生についても丁寧に聞き取ってきたつもりですが、映像という形で被爆者の人生に触れることができるのは貴重な機会だと思います。
是非見てみようと思います。

アマ映画『妻の貌』劇場公開へ  原爆症の半生 傑作を世に
(東京新聞:2009年6月18日 夕刊)
 原爆症の妻を半世紀にわたって撮り続けたドキュメンタリー映画「妻の貌(かお)」が七月下旬から、川崎市や都内で上映される。監督は広島市で造り酒屋を営む傍ら、カメラを回してきたアマチュア映像作家の川本昭人さん(82)。一般公開されていなかった「傑作」を世に出したいと、川崎市内の映画人らが資金を出し合い、劇場公開を実現させた。
 静かに眠る、おはぎを作る、孫と遊ぶ-。スクリーンに映るのは、一つ年上の妻キヨ子さんの淡々とした日々の暮らし。声高に反核を叫ぶことはなく、酸素吸入や通院、口げんかに垣間見える暗い影や、感情の波を丁寧にすくい上げていく。


被爆の妻…記録を全国上映
(中国新聞:6月18日)
 「妻の貌」は、川本さんが半世紀にわたって撮りためた妻キヨ子さん(83)の日常の記録。被爆の影響とみられる甲状腺がんや貧血に苦しみながら、家事や義母の介護に尽くし、子や孫の成長に目を細める姿を淡々と描く。ライフワークとして新たに撮影した分の追加、改編を重ねてきた。
 著書「日本映画史」などで知られる佐藤さんは、作品を「何でもない日常の中に被爆の問題が静かに流れている。アマチュアだからこそ撮れた傑作」と高く評価する。


映画「妻の貌」オフィシャルサイト

2009.06.18 Thu l ニュース(一般) l コメント (1) トラックバック (0) l top
原爆症認定集団訴訟と同様の集団訴訟についてニュースを拾ってみました。

B型肝炎訴訟については、北海道の原告が2006年に最高裁で勝訴して、国の責任が確定しました。
そして、確定から3年してようやく厚労大臣が謝罪。

B型肝炎訴訟:厚労相、元原告に謝罪 最高裁判決から3年で初
 予防接種によるB型肝炎感染について国の責任を認めた06年の最高裁判決から3年の16日、元原告5人の代表が舛添要一厚生労働相と面会した。舛添厚労相は初めて「原告と家族に心よりおわびしたい」と直接謝罪した。提訴から20年。思いがようやく報われたが、同様に感染した5人以外の患者への謝罪や救済策は出なかったため、全国から集まった患者は不満を募らせた。


しかし、この3年間、B型肝炎2関する国の施策は進まず、新たに全国規模での集団訴訟が始まりました。
厚労省にとっては、最高裁で負けることぐらいは何ともないのでしょうか。

B型肝炎、原告300人超す 8地裁で新たに45人提訴
 乳幼児期の集団予防接種で注射器が使い回されB型肝炎ウイルスに感染したとして、全国の患者や遺族計45人が16日、国に計約15億円の損害賠償を求めて全国8地裁で一斉に提訴した。金沢地裁で初の提訴となるなど、B型肝炎訴訟の原告数はすでに提訴している原告と合わせると全国10地裁で330人(患者320人)となり、300人を超えた。


40年前の水俣病の被害についても未だに裁判までしなければならない状態です。(水俣病は環境省が中心のようですが)
最高裁で国が負けているのに、国は頑なに認定基準を変えようとしていません。原爆症裁判とかぶりますね。

新潟水俣病:未認定患者ら4次訴訟 国、企業に賠償求める(毎日JP:6月12日)
04年10月の水俣病関西訴訟最高裁判決は、国の認定基準より緩やかな基準で被害を認めたが、国はその後も基準を緩和していない。このため、4次訴訟では認定基準の見直しも求める。


原爆症裁判と同時期に始まったC型肝炎訴訟。国の責任を認める時期について裁判所の判断が分かれていましたが、最終的には当時の福田首相の政治決断で全面解決が図られました。

薬害肝炎訴訟 和解基本合意書 全文
2008年1月16日
 フィブリノゲン製剤および血液凝固第九因子製剤にC型肝炎ウイルスが混入し、多くの方々が感染するという薬害事件が起き、感染被害者および遺族の方々は、長期にわたり、肉体的、精神的苦痛を強いられている。
 全国原告団・弁護団と国(厚労大臣)は、原告(一審原告を含む)らおよび後続訴訟事件の原告らが、特定フィブリノゲン製剤および特定血液凝固第九因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法(以下、新法)に基づく給付金(以下、給付金)の支給を受けることにより、紛争を解決するため、次の通り基本事項を合意した。
 一、責任と謝罪
 国は、フィブリノゲン製剤および第九因子製剤によるC型肝炎ウイルス感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについての責任を認め、感染被害者およびその遺族の方々に心からおわびする。
 国は、さらに、今回の事件の反省を踏まえ、命の尊さを再認識し、薬害ないし医薬品による健康被害の再発防止に最善かつ最大の努力を行うことを誓う。


厚労省のみなさん。こんな解決方法もあるようです。一緒に知恵を絞って被爆者の救済方法を考えましょう。

2009.06.17 Wed l ニュース(一般) l コメント (1) トラックバック (0) l top