日本被団協が5たびノーベル賞候補に

日本被団協が、ノーベル平和賞に推薦されたそうです。
推薦したのは、ジュネーブに本部を置くIPB(国際平和ビューロー)。
引用文では、過去3度の推薦とありますが、5度目の推薦だそうです。

“IPBは2010年ノーベル平和賞に被爆者を指名する(2010年1月28日)
 国際平和ビューロー〈IPB〉はいまいちど日本の団体であり、広島・長崎の被爆者を代表する日本被団協を指名した。このふたつとない重要な団体の指名は今度で3度目である。
 この特別なノーベル賞指名をくり返すにはいくつかの理由がある。
 1.被爆者は、前世紀のもっとも恐るべき破壊行為の後遺のなかで、計り知れない勇気をもって65年の歳月を生き、みずからの苦しみをいまなお続く大量破壊兵器の脅威への積極的で長期の抵抗に変える方途を見出してきた。
 2.被爆者の社会では、構成員が歳月とともに衰えていく。世界が顕彰するのは今をおいてない。
 3.国際社会のもっとも権威ある平和の栄誉を核の犠牲者に授与することは、核拡散の危険にとどまらず、2009年ノーベル平和賞受賞者バラク・オバマの政治的イニシアチブなどによってもたらされた軍縮の重要かつ新たな可能性に世界世論の目を開かせることになる。
 4.我々は、この指名がアルフレッド・ノーベルの遺志の意義と精神に完全に合致すると信じている。


オバマ大統領もノーベル平和賞を受賞し、5月にはニューヨークでNPT再検討会議が開催されます。
被団協がノーベル賞を受賞すれば、さらに核廃絶に向けた大きな前進になることは間違いありません。
大いに期待したいと思います。
その前に、原爆症認定の大量滞留問題の解決、被爆者援護法の改正に向けても、被団協が大いに奮闘することを期待したいと思います。弁護団も一緒にがんばります!!

傍聴日誌「にんげんをかえせ」

元朝日新聞記者の長谷川千秋さんが、原爆症裁判傍聴日誌「にんげんをかえせ」を出版されました。
このブログでも紹介していましたが、かもがわ出版から発売されています。
ほんの申し込みはこちらから→京都原爆訴訟支援ネット

原爆症集団近畿訴訟の6年半のすべての裁判を傍聴した完動のドキュメンタリーです。
弁護団のおすすめです。
ぜひ、お読み下さい。

厚労大臣との「定期協議」始まる!

昨年8月6日に締結された集団訴訟終結に関する「合意書」において決められた、厚生労働大臣と原告、弁護団、被団協との定期協議が、昨日14日開催されました。

原爆症認定「援護法抜本見直し」 被爆者らに厚労相表明(
(中国新聞)

▽初の定期協議

 原爆症認定制度の課題解決について話し合う日本被団協、原爆症認定集団訴訟全国原告団、弁護団と長妻昭厚生労働相との初の定期協議が14日、厚労省で開かれた。長妻氏は被爆者援護法改正による制度の抜本見直しを急ぐ方針を表明。約7800人に上る認定の審査待ちの解消へ「審査処理計画」の早期策定も約束した。


集団訴訟の到達点からすれば、現行法の下での認定行政ももっと迅速に出来るはずなんですが、ともかく、厚生労働大臣が、積極的に取り組むと約束してくれたのは、嬉しいことです。

「救済法」成立の意味を問う

原爆症認定集団訴訟の到達と課題
救済法」成立の意味を問う
原爆症認定集団訴訟の近畿訴訟で弁護団がたいへんお世話になった郷地秀夫先生のインタビューが,兵庫保険医新聞に掲載されており,下記のURLで見ることができます。
新法は,「原爆症認定集団訴訟の原告に係る問題の解決のための基金に対する補助に関する法律」というたいへん長い名称を持つ法律であって,「原爆症救済法」ではない,これで原爆症認定問題が解決したのではないということが,たいへん,わかりやすく説明されているので,ぜひご覧下さい(本当は弁護団が説明しないといけないんですが)。

http://www.hhk.jp/sinbun/pdf/10/1610/161006.pdf

http://www.hhk.jp/sinbun/pdf/10/1610/161007.pdf

核兵器廃絶に大きく踏み出す年に

ドイツ反核の旅
明けましておめでとうございます。
昨年は,原爆症認定集団訴訟で大きな前進を勝ち取りました。
近畿弁護団では,今年も,認定促進訴訟などを通じて,原爆症認定問題の全面解決向けて奮闘する決意です。

写真は,昨年11月,近畿弁護団で原爆症認定訴訟の成果を持って,ドイツに行ってきたときのものです。
ドイツの反核法律家協会(IALANA)の皆さんや,ドイツ市民と反核問題で交流をしてきました。
今年5月にはニューヨークでNPT再検討会議が開催されます。
今年が核兵器廃絶に向けて大きく踏み出す年になるよう,世界に向けてメッセージを発信していきたいです。

広島訴訟終結

原爆症認定広島訴訟が終結

原爆症認定集団訴訟の第2次広島訴訟で、被爆者22人全員が28日、広島高裁への控訴を取り下げた。一連の集団訴訟の敗訴原告を救済する基金法が1日に成立したのを受けた。全国弁護団によると、現在、最高裁や各地の高裁で係争中の原告も基金法が施行される来年4月までに取り下げる方針。初の提訴から6年を超す法廷闘争は、被爆者が国を動かす形で決着する。

 第1次広島訴訟の原告は9月に控訴を取り下げており、全国に先立ち、広島での訴訟はすべて終結した。全国弁護団によると、同法成立後、原告側の取り下げによる終結は初。

 広島訴訟の原告弁護団は「基金法が成立したことと、2010年1月中に厚生労働相との定期協議が開かれるめどがたったため」と説明。一方で原爆症認定の審査の遅れを指摘し「改善されなければ再び訴えることも辞さない」としている。


広島の原爆症認定集団訴訟はこれで終結しました。
でも,広島でも大量の認定申請の滞留が起きています。広島でも認定促進訴訟が提起されるかもしれません。

認定促進訴訟について

8月6日に被団協と麻生さんの間で締結された確認書で,もう裁判はしないと決まったのでしょうか。
確認書で決まったのは,集団訴訟の終結だけ。
近畿弁護団が大阪地裁と名古屋地裁で提起していた義務付訴訟(認定促進訴訟)については,確認書の対象外。
認定申請放置について,「不作為の異議申立」という手続をしても,「順番待ちです」という回答だけ。
今後,訴訟の場で争う必要のないよう,厚生労働大臣と被団協・原告団・弁護団は定期協議の場を設けるとされたことについても,定期協議が始まる前に,大量の却下処分。
そこで,今回の認定促進訴訟(義務付訴訟)に至った訳です。
もちろん,私たちは確認書にしたがって解決がされることを望んでいます。
定期協議がなされることは大歓迎です。
でも,定期協議による解決だけを待つわけにはいかないのです。

朝日新聞岩手版でも,次のような報道がされています。
朝日新聞岩手版

県内の被爆者で集団提訴することも考えたが、平均年齢が80歳を超えており、体力的に厳しい。被爆者の多い広島、長崎や大都市部と異なり、弁護団など支援の手も厚いとは言えない。有効な手が打てない状態が続いている。
 今月1日、国会で被爆者の救済法が成立した。だが、救済対象は裁判を起こした人だけで、県内の被爆者は対象外となった。


確認書で決まった集団訴訟の原告だけでなく,それ以外の被爆者全体の救済が私たちの願いです。

長妻厚労大臣へ,クリスマスプレゼント

原爆症認定義務付け求め2次提訴 被爆者らが大阪地裁に
2009.12.24 19:04

 

原爆症の認定申請を国が長期間放置しているのは不作為による違法行為として、大阪、兵庫、京都各府県に住む68〜83歳の被爆者15人が24日、国に認定義務付けと1人当たり約100万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。4月に続く2次提訴。



弁護団から,長妻厚労大臣へのプレゼント。
長妻さん,がんばって下さいね。

原爆資料館で「悲劇直視せよ」

原爆資料館で「悲劇直視せよ」=イラン核交渉責任者、広島入り
 イランの核交渉責任者、ジャリリ最高安全保障委員会事務局長は24日、広島市中区の平和記念資料館(原爆資料館)などを視察した。資料館で記帳し「核保有国は広島の悲劇を直視し核廃絶への取り組みを強化すべきだ」と訴え、イランの核開発を非難する米国を強くけん制した。
 ジャリリ氏は記帳後、記者団に対し「国際社会と連携し核軍縮・核廃絶に向け努力したい」と述べた。その上で「『チェンジ』を訴えたにもかかわらず、歴代大統領と同じでオバマ大統領は広島には来ていない。一日も早く訪問し広島の人々に謝罪すべきだ」と米国を非難した。


今日の認定促進訴訟(義務付け訴訟)提訴のときにも,原告となった被爆者もおっしゃってました。
「抽象的な言葉でなく,被害の実態を見るべきだ」と。
この原告さんが,記者会見で,「最近のニュースで佐藤栄作元首相が,沖縄返還に際して核持ち込みの密約をしていたことが報道されたが,こんな人物がノーベル平和賞を受賞したのは恥ずかしい」,「弁護団にこそ平和賞を」と言ってくれて,ちょっぴりうれしかったです。もちろん,私たちの取り組みは国際政治を動かすような大きなものではないけれど,国の認定制度を動かす力にはなりました。
まさに,「微力だけれど無力じゃない」(長崎の高校生平和大使)(http://www.geocities.jp/peacefulworld10000/
近畿弁護団は,これからも被爆者の皆さんとともにがんばります。

認定促進求め提訴しました!

原爆症の認定申請を国が長期間放置しているのは違法であるとして,兵庫,大阪,京都の被爆者15人が大阪地方裁判所に,速やかな審査を国に求める訴訟(認定促進訴訟;義務付訴訟)を起こしました。
原爆症の認定をめぐっては,今年の8月6日に,日本被団協と当時の総理大臣・自由民主党総裁の麻生さんとの間で,集団訴訟の終結に関する基本方針に関する「確認書」が締結され,先頃,敗訴原告の救済基金に関する法律も成立しました。

しかし,これは,集団訴訟を提起した原告に限定されたもの。
認定申請して,認定待ちの被爆者は8000人以上。
これらの被爆者の認定審査の滞留は違法であり,1日も早い認定を求めたのが今回の訴訟です。

あわせて,確認書締結後,国は,これまで塩漬けにしてきた認定について9月100人,10月135件,11月212件というハイペースで却下処分を出してきています。
残念ながら,これらの被爆者の救済は,確認書では何も具体的なことが決まってません。
今回,直前に認定申請を却下された被爆者の方についても,新たに却下処分の取消訴訟を提起しました。